ガンになって感じた将来への不安とお金の稼ぎ方(その2)

今回の記事は、

ガンになって感じた将来への不安とお金の稼ぎ方(その1)

の続きとなっています。

 

前回は、

ガンを告知され早急な外科手術を奨められたのですが、声帯をコントロールする反回神経を傷つける可能性があり、場合によっては声が出にくくなり声優としてやっていけなくなるかも・・・

というところまでお話ししました。

 

続きを書いていきたいと思いますが、全然重い話ではないので軽〜い気持ちでご覧くださいね^^

ガン告知から手術まで

ガンが見つかった部位は甲状腺。

つまり「甲状腺ガン」だった訳ですが、腫瘍はかなり2cmとかなり小さくて、この大きさで発見に至ったのはむしろラッキーでした。

しかし問題は腫瘍の場所でして、反回神経のそばに出来ていた為に私はかなり躊躇しました。

いずれ外科手術することになるからと言われても、声優にとって声が出にくくなる・声が変わるってのは死活問題な訳で・・・、人生で一番悩んだんじゃないかな??^^;

 

事務所に相談した結果、当時抱えていたレギュラーアニメの収録が終わるまでは取り敢えず・・・となり、およそ1ヶ月間病院に考える時間をもらいました。

正直、「声に悪影響が出るくらいなら手術しない方がいいんじゃないか?」ってことも考えたのですが、結局は手術を決断しました。

その決断をもっとも後押ししてくれたのは事務所の社長で、ありのままお話をしたら「待ってるからゆっくり直してこい」と。

 

ありがたい言葉ですよね。

戻れる場所があるってのは勇気をくれますし、手術に対する怖さが「絶対すぐに戻ってくる」って気持ちに変わった瞬間でもありました。

手術

手術に至るまでに色々あったのですが、もっとも衝撃的だったのは「学会に行かなくてはいけないので手術を1日延期させて欲しい」っていう先生の言葉でした(笑)

「この先生で大丈夫か?」って気持ちもちょっとだけ芽生えましたから^^;

 

その結果、「前日入院・翌日手術」ではなく「当日入院・当日手術」という中々に清々しいスケジューリングになりまして、怖い気持ちになる瞬間など一切なくバタバタと手術まで進行することに。

結果として考えたらむしろ有り難かったですね〜

全然怖い気持ちになりませんでしたから^^;

手術自体はさほど難しくなく2時間程度で終わるってのも聞いてましたしね。

 

そんなこんなで、当時付き合っていた彼女が見守ってくれている中手術に向かった訳ですが、

驚いたことが1つ。

 

手術台ってめっちゃ細いんですよ^^;

 

引用:京都市立病院

 

↑の画像は京都市立病院のものなので私が手術を受けた病院のものとは違いますが、基本的に手術台の幅は似たような感じです。

ご覧の通りシングルベッドの半分くらいの幅しかないのでかなり心許ない感じがします。

おそらく一般的なサイズだと思うんですが、「この心許ない幅のベッドで手術を受けるのか・・・」と一瞬思っちゃいましたね^^;

 

そんなこんなで細っそいベッドに横になり、麻酔用の点滴に付け替えられて看護師さんと世間話をしつつ「では麻酔始めますね〜」と言われて3秒でブラックアウト。

 

 

…denさん…denさん…聞こえますか〜?denさん??

 

と言う女性の声が聞こえてきて、「あっ、一瞬寝てた」って思ったんですがなんか声がうまくでない。

 

もう手術終わってました^^;

 

意識がなかった時間は体感的には数秒です。全身麻酔って本当にすごいですね〜。

 

ただですね、色々と問題がありまして「血が止まらなくて2時間予定が8時間になった」とのことで。

 

胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)と言う首の左右にある筋肉を片側切って手術をしたそうなのですが、そこから出血して中々血が止まらなかったそうです^^;

胸鎖乳突筋 引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%83%B8%E9%8E%96%E4%B9%B3%E7%AA%81%E7%AD%8B

 

一般的な甲状腺ガンの手術の場合、輸血はリスクが高い為しないそうなのですが、するかしないかギリギリのところだったそうです。

詳しいことはよくわからないのですが、数千人から数万人に一人くらいの割合で出血しちゃう人がいるんだそうです。

・・・変なところでヒキを使ってしまった訳でw

 

その後ベッドのまんま集中治療室に運ばれたのですが意識が瞬断しまくって、漸くはっきりし始めた頃にベッド脇に母親と彼女がいて、二人して泣いてたのを今でも覚えてます。

術後

酸素吸入器・身体中に管・右手親指に酸素量測定器・首の付け根にドレーン・股間にはドレーンと、聞いていた話と大分違う術後となった私den。

手術翌日の朝には一般病棟に移され、まずは股間のドレーンを抜いてもらいました。

 

・・・なんだかんだで恥ずかしいんですよねアレ^^;

 

抜くときはかなり痛かったです><

尿道に多少なりとも違和感が残り、それから数日間トイレで小をするとき痛かったですから^^;

 

そして首のドレーンの確認とレントゲンを行い、様々な器具が外されることになったのですが・・・

声はほとんどでませんでした。

 

担当医の説明によると「反回神経は傷ついてないからちゃんと声が出るようになります」とのことだったのですが、『首の根元を切開して胸鎖乳突筋を切り、切開した上面の皮膚を顎の近くまで捲り上げて甲状腺の半分を切除・摘出』っていう、かなりファンタスティックな事やってるんでそりゃ声も出難くなっているよな・・・と納得。

タンも絡んでいたので吐き出したかったのですが、首に力が入らないのと恐怖心があるので中々大きく咳が出せずにいたりとしばらくモヤモヤした感じが続いていました。

翌日、ちょっと大きく咳をした時にタンを吐き出せたのですが、真っ黄色なタンが片手一杯出ましたw

薬の色との事だったのですが、ちょっとしたホラーでしたね〜^^;

 

そこからおよそ1週間入院が続き無事に退院となったのですが、もっとも大変だったのはその後でした・・・。

 

次回に続きますm(__)m

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です